2018年10月12日

残業削減、どのように取り組んでいますか?

こんにちは、山崎です。

これまでテーマに挙げてきた医療業、飲食業のみならず、どの業種も共通の悩みである残業削減について、今回書いてみます。

少し前までは、周りの人が帰らないと自分も帰れない。少しでも残業できる人ほど評価される。そんな職場の空気が蔓延していたように思えます。その流れが大きく変わろうとしています。

ご存じの「ワークライフバランス」「働き方改革」の号令のもと、国は本気になり、来年4月からは法律も変わります。「残業」はある一定の範囲内でしかさせられなくなります。既に皆さんの会社でも色々な取り組みを始めているのではないでしょうか。

しかし、いざ、残業削減の目標を掲げてみると、大きなジレンマを感じます。

いままで、長時間、仕事をしていても何を言われない環境。そのやり方になじんでしまったものですから、急に早く帰れと言われても仕事が片付けられない、終わらない。それもそのはず。そもそも、早く帰る仕事の進め方を知らないからです。

一方で、どの会社にも、1時間、2時間も早く仕事を終え、帰れている人はいます。

私はその方たちの共通しているキーワードを「仕事の主導権」と考えてます。

ここでいう主導権は、その仕事にいかに率先して取り組むか?任せてもらえるようにするか?のこと。別に仕事の権限が集中する管理職だけの話ではないのです。

主導権を持つために、次の3つの行動習慣は必要です。簡単にポイントも記載します。

@仕事の現在地の把握

その仕事のゴールはどこで、全部でどれだけのステップがあって、今どの位置にいるか?今日のこの会議・打ち合わせって、何の目的で、今何を話し合うべきか?いわば自分の現在地を把握でき、そして相手に現在地を説明できる人は無駄な動きは少ないです。

A先回り行動

頼まれた仕事で今できることは率先して今やってしまう。先に気づいたことを質問する。これはチームで仕事をするうえで生産性を上げます。さらに仕事を頼んだ仲間に感謝されます。仕事の主体を相手から自分に変えることで、受け身な待ち時間が減ります。

B自分の「負けパターン」を知る

終業時間直前の効率のあがらない時間帯に気の進まない仕事をやってもダラダラしてしまうしミスも増えます。自分が得意ではない仕事を抱え込んでも名案は生まれません。仕事のできる方に相談するなら、事前にスケジュール調整が必要です。仕事のできる人ほど仕事が集中し、忙しいからです。自分の生産性を左右する「負けパターン」を知り、勝ちパターンを作り出す。これができれば、周りはあなたの仕事のやり方を認めてくれるはずです。

他にもあなたに合うやり方はあるはずです。仕事のできる方をよ〜く観察し、1つでも職場で実践するきっかけを作ってみてください。残業削減の成功の秘訣は、1人1人が意識をもって1時間でも、30分でも仕事時間を減らす行動を積み重ねていくことなのです。

2018年08月01日

幼稚園・保育園と年次有給休暇

伊藤です。

働き方改革関連法が成立し、来年2019.4.1から年次有給休暇の確実な取得が必要となります。

幼稚園・保育園の経営者の方と年次有給休暇の話題になると、「夏休みが長いから、年次有給休暇をとっているようなものだ」「年末年始も休みが多い」と、年次有給休暇として休暇をとれていないのに、「長期休暇があるから大丈夫」「年次有給休暇の管理は不要」だと考えている経営者が少なからずいらっしゃいます。

来年4月1日以降はニュースなどで話題となり、教職員から「園の年次有給休暇はどうなっているのですか?」などの質問を受け、慌てることもあるかもしれません。今のうちに準備を始めましょう。

 

【教職員の年次有給休暇を確認する】

 正規職員はもちろん、パート勤務も確認が必要です。毎日勤務するパートは6か月勤務後から、週3〜4日のパートも勤続年数によっては「年次有給休暇の確実な取得」対象となります。

 

【年次有給休暇を計画的付与する】

 年間行事カレンダーを作成するときに、休めそうな期間に年次有給休暇を取らせるように決め、教職員と労使協定を締結する(監督署への届出は必要ありません)。

 保育園や、預かり保育を行う幼稚園は年間を通じて開園していますが、お盆や休みなど利用者数が減るころに、交替で年次有給休暇を取得させましょう。年末年始も同様です。

 

【年次有給休暇の付与の時期を工夫する】

 法律では勤務後6か月に、年次有給休暇を付与すること、と定められています。が、採用と同時に付与するように就業規則等で定め、新卒者で慣れない仕事で体調を崩したときや、子育て期である中途採用者に、年度初めの学校行事等への参加のために利用してもらいましょう。

 有給休暇取得のルールを明確にし、利用しやすい環境を整えると、働きやすさをアピールできます。

 

 年次有給休暇の日数が分からない、労使協定はどうやって締結するの?就業規則はどう変更したらいいの?など、お気軽にハーモニーの担当者にご相談ください。

2018年04月27日

建設事業主等に対する助成金

森本です。

雇用関係の助成金には様々な種類がありますが、建設業に関しては、昨今の情勢から人材確保の必要性が高いとされ、「建設業に限り利用可能な助成金」がいくつかあります。

昨年までは「建設労働者確保育成助成金」と呼ばれていましたが、平成30年度の改正で変更がありましたのでご紹介します。

 

まず、「建設労働者確保育成助成金」という名称としては廃止になりました。内訳の各コースが、既存・新設の別の助成金に統合された他、一部コースは廃止になってもいます。

統合された助成金は、従前と基本的に同じ利用方法ですが、支給額・率が変わっているものがありますので、あらかじめパンフレット等をご確認ください。

【改正リーフレット】

http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11600000-Shokugyouanteikyoku/30annai.pdf

【厚労省サイト】

http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kensetsu-kouwan/kensetsu-kaizen.html

 

建設業に限った話ではありませんが、人手不足のおり、採用を拡大したい、しっかり育成して長く働いてもらいたいというお声をよくうかがいます。そういった施策を予定される場合には、助成金が利用できるケースが多いので、ぜひともご検討いただければと思います。

今回は、平成30年度に利用可能なもののうち、比較的利用しやすいと思われるものに絞ってご紹介します。

 

@未経験でも可、「若年者又は女性労働者」を積極的に雇用したい!

トライアル雇用助成金「若年・女性建設労働者トライアルコース」

トライアル雇用助成金(4万円×3ヶ月分)に上乗せ(4万円×3ヶ月分)支給される助成金です。対象となる労働者は、女性または35歳未満の男性労働者です。申請が比較的容易であるわりに、総額24万円の受給ができるため、お勧めです。

トライアル雇用助成金支給申請後に、申請書の写しを添えて本コースの支給申請を追加で行います。

トライアル雇用助成金はあらかじめハローワークにその旨を示して求人を出し、そこから応募してもらう必要がありますので、ご注意ください。

トライアル雇用助成金の概要はこちらをご覧ください

 

A現場で必要になる資格等の技能講習や特別教育を受けさせる費用を補助してほしい!

人材開発支援助成金「建設労働者技能実習コース」

・安全衛生法に基づく教習及び技能講習や特別教育

・能開法に規定する技能検定試験のための事前講習

・建設業法施行規則に規定する登録基幹技能者講習など

の受講に係る経費の45%〜最大90%が助成されます。また、受講時間に係る賃金助成として、日額6,650円〜最大9,600円が支給されます。

技能実習の経費を全額会社負担とし、かつ「労働時間内として」に受講させる(=賃金を払う)必要があります。

各技能実習開始の1週間前までに計画届を提出し、実習実施後2ヶ月以内に支給申請を行います。

 

この他にも次のような場合には助成金が利用可能です。詳細はお気軽にお問い合わせください。

・人事賃金制度を新たに整備して定着を図りたい

・登録基幹技能者の給与水準を上げて定着を図りたい

・若年者や女性労働者を積極的に活用するため、重点的な施策を実施したい

・女性労働者活躍のため、女性専用の作業員宿舎を現場に整備したい

・正社員に対し、計画的に訓練や研修を受けさせて技能向上を図りたい

2018年02月23日

店長さんを育成していきませんか?

社労士法人ハーモニー山崎です。

今月は、飲食店や小売店など、人数は10名未満で複数、多店舗展開をしている企業向け。いつも現場で話をしている『店長育成研修のすすめ』のお話になります。

 

店長さんを育成していきませんか。

最近、頻発する労務トラブルのご相談案件を思うと、その想いが強くあります。

 

1店舗経営の強いところは、経営者と社員の距離の近さ。

想いの熱さがすぐに伝わり、特に意識しなくても労務管理の知識やテクニックを超えたところで、トラブルが生じづらい点にあります。

「大変なのは私だけではない」「あんなにリーダーが頑張っているなら、もう少し我慢しよう」という気持ちがお互い様の助け合いにつながり、大きなトラブルも小さく、小さなトラブルも未然に防げるのです。

 

それが、多店舗展開をしていくと、ヒトとヒトのつながりが薄れ、経営者と社員に目に見えない壁のようなものができ、社員ひとりで抱える愚痴も増えていきます。

「仕事がうまくいかないなぁ」「経営者、店長は忙しそうで、直接相談できないなぁ」「自分の店舗とあっちの店舗は何が違うのか、気になるなぁ」

その愚痴の蓄積が、労務管理上の問題で次のような質問等となり、顕在化してきます。

 

『○○さんの指導は人間性の否定もあり、キツすぎる。パワハラではないか』

『始業時間前の掃除、終業時間後の掃除は労働時間ではないか』

『働き始めてから半年たつが、有給休暇は何日あるか』

 

最近いただく、労務管理に関する細かなお問い合わせには、特に罪もないものが少なくありません。

私たち専門家も「なるほど」と納得する言い分もありますが、そもそも労務管理の問題を法律論だけで白黒つけることは難しかったりします。

 

そこで店長さんを育成することを強く提案したいのです。我々が研修でお役に立ちます!

経営者そのものではないにしても、現場において経営者に最も近いと言える存在である「店長さん」…店舗の数だけ、そこで働く社員がつぶやく会社の不満をしっかり聞ける人としての、「店長さん」をしっかり育成していきたいものです。

 

店長さんと言っても、経営者ほど、事業に熱い思いをもてなかったり、働く労働者と年齢が近かったり、経験がさほど変わらなかったり、人に強く物を言えない人もいるでしょう。そのために育成の視点で、会社は研修を通じて次の3つの点でフォローをしていきます。

 

@会社の想い、会社の夢を伝える(経営者からぜひ!)

A働く皆さんの労働条件等の基本事項を知る(自分の権利も知りたいでしょうから、会社は惜しみなく、守ってあげていることを伝えてください。まずは身内の店長さんからです)

B働く皆さんがお互いの権利を配慮しながら、お店をうまく回す方法を考える。(ポイントは権利の有無ではなく、使い方です。周りに迷惑をかけない気持ちを持たせることです)

 

会社の課題は100社あれば100通り。研修内容は個別にアレンジ致します。

詳細はハーモニーの担当にご相談ください。

2018年01月26日

保育園・認定こども園の処遇改善等加算

こんにちは、伊藤です。

今月は幼稚園・保育園に関する話題をお届けします。

 

平成25年(2013年)4月に待機児童解消加速化プランが打ち出され、平成28年3月までに30万人の保育の受け皿が整備されました。ついで平成28年末の緊急対策で、平成29年度末(2017年度)までの保育の受け皿整備量が50万人分に上積されたところです。

最近、駅付近のマンションの1階などに保育園が増えたなあ、と実感されている方もいらっしゃるのではないでしょうか?

保育士数も平成25年度から平成27年度の3年間で42.1万人から48.0万人に増え、また年収も賃金改善のため給付される処遇改善加算T等により、310万円から323万円に増えています。

 賃金改善は保育士の確保にプラスに働きましたが、事業所で気を付けなければならないことをお伝えします。

処遇改善加算Tは一時金(賞与)で支払うことも可能でしたが、処遇改善加算Uは毎月の給与で支払うように決められました。また各自治体で取り組む保育士の給与改善も、月額給与に上乗せして支払うように決められています。

【注意点@ 残業単価の見直し】

 毎月の給与に上乗せ方法で、新たな諸手当として支払う場合、時間外労働に支払う残業単価の計算にそれらの諸手当も含めて計算する必要があります。給与計算ソフトなどで自動計算している場合は、計算式の見直しや残業単価計算に含める支給項目となっているか確認が必要です。

 また、上乗せ額を仮に3万円とすると、残業単価は200円以上あがることになり、前月までと同じ時間の残業時間でも、支払額が多くなり、事業所の負担となります。保育士を確保できず、残業時間が多くなるような場合は、予想を超える人件費がかかることになるかもしれません。

【注意点A 社会保険料(私学共済掛金)の改訂】

 上乗せ分は毎月、定期的に支払われることから固定的賃金となり、支払い月から3か月の給与支払い平均が、それまでの標準報酬と2等級以上差がある場合は社会保険(私学共済)の月額変更手続きが必要です。手続き後の社会保険料は以前より当然増えるので、本人の負担も事業所の負担も増えます。

 月額変更届がもれていて、社会保険事務所などの調査で指摘されると、遡って社会保険料を訂正する必要があり、差額の保険料を本人からも徴収することとなって、思わぬ負担を感じさせる事になりかねないので適正に手続きをしましょう。

2017年12月08日

自動車運転者を使用する事業場に対する監督指導・送検等の状況

こんにちは、岡本です。
今月は運送業に関する話題をお届けいたします。

厚生労働省は毎年一回定期に『自動車運転者を使用する事業場に対する監督指導、送検等の状況』を公表しています。

これは、その公表年度の前年一年間において、全国の労働基準監督機関が運送業を営む事業主に対し行った【監督実施件数】や【労働基準関係法令の違反が見受けられた事業場数】などをまとめた統計資料であり、平成25年より一般公表されるようになりました。

このような1つの業界にスポットを当てた監督指導・送検等の状況が公表されているのはあまり例がなく、平成29年現在、運送業ただ1つだけです。

「なぜ、運送業だけが?」

と思われるかもしれませんが、これは自動車運転者が依然として長時間労働の実態にあり、脳・心臓疾患の労災認定件数が最も多い職種であることに起因しています。

自動車運転者の労働時間管理は、労働基準法における原則的な労働時間法令がそのまま適用されるわけではなく、厚生労働省告示の「自動車運転者の労働時間等の改善の為の基準(通称:改善基準告示)」によることとされています。ただし、法令と現実の乖離があまりに大きすぎるが故に、改善基準告示の重要ポイントを正確に理解できていない会社が多く、身体に影響が出てしまうほどの長時間労働や無理な連続運転を行っているケースが後を絶ちません。

実際に、平成29年8月に公表された最新の統計(平成28年度分)では、監督実施事業場数4381件中、労働時間に対する違反は2434件(55.6%)となっており、半数以上の事業場で労働時間に関する違反が発生しています。

http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-11202000-Roudoukijunkyoku-Kantokuka/0000174348.pdf

労働基準監督機関が違反を認識した場合、原則として是正指導が行われることになりますが、昨今、企業規模が大きかったり、悪質とみなされた場合はすぐさま企業名が公表されるなど、後の経営に大きく影響を及ぼす措置がとられることもあります。

大ごとになる前に自主的な改善に取り組むのが何よりの対策と言えるでしょう。

▲このページのトップに戻る